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夫婦でニュージーランドに語学留学中 留学やワーホリ、海外生活についてをゆるふわに書いていく所存

ニュージーランド留学を始めて3ヶ月経った心境

Waiheke島から見えるAuckland

Waiheke島から見えるAuckland(2023-09-09)

8月5日にニュージーランドに来て、人生初の留学生活をスタートしました。

気づけばちょうど3ヶ月。

ぼくら夫婦の正直な気持ちを(嫁ちゃんの気持ちはあくまで代弁だけど)ここに残しておきます。今回の記事は参考にしてもらうというよりは、日記として見てもらえたら嬉しいです。とりとめもなく書きます。

なぜニュージーランドに来たか

なぜぼくらが日本を飛び出してニュージーランドでの留学生活をスタートさせたかというと、以下が主な理由です。

  • 当時の仕事を辞めたかったが、かといって就きたい業種が無かった
  • 英語を学ぶ機会を求めていた
  • 海外での生活に憧れがあった
  • 日本の生活に不満はないが、同時に漠然とした退屈さや生きづらさを感じていた

「仕事」の話と「人生」の話に分けられるのかなと思います。

仕事の話は、シンプルに「やりたいことが見つからない」ので、とりあえず日本以外の文化に触れつつ、同時に英語力を伸ばせば、趣味の旅行にも活かせるし、就きたい職業もなにか思いつくことがあるんじゃない?という話です。

人生の面においては、日本でのステレオタイプな考え方が時折窮屈に感じることがあったのがきっかけのひとつにあります。

まずぼくらの結婚生活が、おそらく日本の世間一般的な結婚した夫婦のかたちからだいぶ乖離しているという前提があります。
子どもを持たない(いわゆるDINKs)という選択をしていますし、お互いの生活や人間関係について咎めたり縛ったりするようなこともありません。そのことで後ろめたさを感じてしまったり、周囲に誤解を与えたり、嘘をついて誤魔化したりすることもありました。

それ故に、日本よりも「多様なかたちの人間関係」に溢れている西洋の文化が、当時のぼくらにはすごく自由で魅力的なものに思えました。

同時に、自身のキャリアを見失い、平日の大半をなんとなくで過ごし、オフは携帯を眺めていたらうっかり終わってしまう……そんな日常生活が退屈で、きっと海外に行けば何かが見つかって、何かが変わるんだと、そんな期待を持ちました。

ニュージーランドにしたのにも深い理由はありません。ただお互いなんとなく、昔から「ニュージーランドはいいところだ」という思いがあって、かつワーキングホリデーで渡航可能な国の中で最も、気候や自然環境が魅力的だったというのが理由です。

永住を目指すか、日本に帰るか

日本と比べてどうかという話を最初にしてしまいます。

結論、ぼくら夫婦には日本が合っていると感じます。なので海外で永住を目指す気は今のところ皆無です。

でも、ニュージーランドに来たことはまったく後悔していません。日本に帰りたいなーとは毎日思っていますが、今すぐ!ということではなく、いずれは必ず、という思いです。

なぜそう思ったのかを、海外に来て感じたことを順番に話しながら説明します。

3ヶ月の海外生活で感じたこと

たくさんの国の価値観、文化に触れられる

これはやっぱり、良かったです。ぼくらは語学学校に通っているので、世界各国の人々と話す機会が多いですし、そうでなくともここオークランドは、本当に多くの地域の生活、文化が入り混じっている国だと思います。

日本とはまったく違う文化や考え方を知れたのももちろんですが、日本と近しい考え方をしている国もあるということを知れたのもまた良い発見でした。

ニュージーランドに来ているのに、生粋のニュージーランド人と関わる機会はまだほとんど得られていないので、これからそういう機会が作れたらいいなと思っています。

自分の価値観はそうそう変わらない

そうして多くの考え方や文化の違いに触れたときに、気づいたことがあります。

これは人によるんだと思いますが、そうそう自分の価値観の根本は、周囲の環境に影響されないんだと感じました。なにせ30年モノのぼくですからね……。

「こうでありたい」「これは認められない」と感じる部分は、3ヶ月じゃ何も揺るぎませんでしたし、数年程度じゃ何も変わらないと確信できました。

でもこれはネガティブな意味よりも「自分はそういう人間である」ことを再確認して、そこに向き合う意志が固まったという前向きなものが大きいです。そこに気づけただけでも、日本を飛び出した意味があったと感じました。

自分の生き方は環境では変えられない

ニュージーランドに来て3ヶ月、正直ヒマです。

オークランドは見るものも少ないし、まだ仕事も始めていないので散財もできません。

でも、もしお金を持っていたら、車を持っていたら、南島に住んで自然のアクティビティに恵まれていたら……想像すると結局、それらを消費し尽くしたとき、ぼくはまたヒマになるでしょう。

無理にでも環境を変えれば、その直後は目新しいものに満ち溢れていてたくさんの発見があります。でもそれはいずれ当たり前の日常になって、また同じように退屈さを感じる日々に戻るんだと分かったとき、ようやく「自分は自分の人生を豊かにするために行動し続けなくてはならない」ということに気づきました。

僕に必要だったのは、新しい趣味を始める、人間関係を広げる、無意味だと感じる生活習慣を正す……どれも環境は関係なく、自分の行動次第です。

新しい場所で新しい生活を始めても、新しい自分は勝手には始まりません。

それだけで生き方を変えられる人は、元々そういう生き方ができていて、それにピッタリの環境がその場所だった、ただそれだけなのでしょう。

ぼくらは、日本が自分たちにピッタリの環境だと認識しました。
そして
海外生活を経て、自分自身について色々気がつけた今なら、きっと渡航前よりも充実した日々を送れるだろうと思っています。

日本のコンビニは神

いきなりしょうもない内容になったって?とんでもない!

「明日お弁当作るのめんどくさいなー」とか「ちょっと小腹がすいたなー」でサッと、自炊とほぼ変わらない値段で買えるコンビニのおにぎりやお弁当のなんとありがたいことか!(しかもうまい!!)

日本が恋しい理由の70割はコンビニです。

日本国民全員が、コンビニ関係者に足を向けて寝るべきではありません。コンビニがどれだけ本当にコンビニエンスか、みなさんは真に理解していますか?
7~23時営業になってもいいので、関係者の皆様は本当にお体を大事にしてください、いつもいつもありがとうございます!!

知らない人との共同生活は難しい

以前の記事でも書きましたが、ニュージーランドではシェアハウス暮らしが一般的です。

仲良くなることもあるとはいえ、価値観や生活スタイルが違う人と一緒に暮らすということは、想像していたよりももっと難しいことでした。

譲れない部分が生まれたとき、話し合いで解決するよりも先に「え?そんなことが?」という、こちらの常識を外れてきたことへの落胆とストレスが勝ってしまうのが、ぼくの個人的にシェアハウス暮らしが向いていないと感じる性質のひとつです。

ただ、これは後日改めて書くと思いますが、ぼくらは今のフラットを3ヶ月で退去して新しいところへ引っ越す予定です。もしかしたら次の住民とは驚くほどウマが合い、シェアハウス暮らし最高!となっている可能性もなきにしもあらず。

「人と人」の問題である以上、合う合わないがすべてを解決するのか、それともやはりぼくの中で新たな問題が生まれてしまうのかは、まだまだ未知数です。

国固有の問題はどこにでもある

日本にいたころは、日本は世界に取り残されていて、景気も後退し続けて、徐々に死にゆく国なのだろう、という暗い想像をしていました。

幸福や暮らしの豊かさを求めるには、もしかしたら日本にいてはダメなのかもしれない、という気持ちは、海外生活を決めた理由にほんの少しでもなかったとは言い切れません。

でも例えば、日本は賃金が上がらないことが問題視されていますが、物価に応じてどんどん最低賃金を上げているニュージーランドではどうなっているかといえば、やはり日本と変わらずに高いものを高いと感じる人々がいました。お隣のオーストラリアでも同じような状況だと聞きます。

インスタには日本と変わらず、祖国に不満を持つニュージーランド人のリールが流れてきて、より良い暮らしをするには、この国を出よう!というネガキャンが繰り広げられています。

ぼくには経済の専門知識も政治の知見も無いので、世界がどういう状況で、日本がこれからどうするべきか、諸外国と比べてどうなっているのかは結局のところよく分かりません。

でもどの国にもその国それぞれの問題や国民の抱える不満があって、そしてそれはときに世界の情勢にも関わっていたりして、そんな中で、日本はぼくが思っているより実はもう少し「上手くやっている」国なのでは?と考えたりもしています。

そして、結局個人の力では大きなことを変えられない無力感だって、ぼくはどこへ行っても感じるのでしょう。それなら別に日本でもいっか、なんていう呑気さが、ぼくの気持ちを少し楽にしました。

こういう考え方も、海外で実際に暮らしてみなければ生まれず、海外を手放しに羨ましがる人間のままだったでしょう。考え方が正しいか正しくないか、良いか悪いかではなく、そういう視点が生まれたことが、自分にとっては大事だったんじゃないかと思っています。

英語を学ぶことへの焦りがなくなった

渡航直後は、ぼくは正直「早く英語がうまくならないと」「この9ヶ月で確実に困らないレベルの英語力を身に着けないと」と焦っていた部分がありました。

でも、3ヶ月経って、永住は目指さないことを決めて、気持ちに余裕が生まれました。悪く言えば怠け始めました!

これは、色々なレベルの人と英語で話しているうちに、話すことに慣れてくると同時に「上手に話さないといけない」という思い込みがなくなったのが理由です。

英語が上手な人は、どんなに拙い英語でも、意味を汲み取って優しく返してくれます。ぼくらが、下手な日本語でも内容を理解できて、平易な言葉で答えられるのと同じです。

そして、英語が上手でない人でも、海外の人たちは積極的に自分の要望や意見を伝えようとします。文法や発音が多少ハチャメチャでも「伝える努力」を怠りません。そういう姿を見ると、とても勇気づけられます。

言語は、結局コミュニケーションの手段の一つであって、優劣を較べているわけではありません。そして、明確な目標がないのなら、ゆっくり学ぶことも、勉強の楽しみ方の一つだと思っています。

ちなみに、日本の英語教育は文法ばかりで「話せる人」が育たないとはよく指摘されることですが、ぼくは今、日本の文法中心教育にすごく感謝しています。
日本人のグラマーの出来は、同じレベルの外国人と比較すると明らかに頭一つ抜けていて「あとはボキャブラリーを増やして話す・聞くことに慣れるだけだ!」という土台ができていると思いました。

ステレオタイプや偏見への考え方の答えは、まだ出ていない

日本にいたときに感じていた「生きづらさ」への解決策は、まだ見つかっていません。

でもこれは、この先多くの人と関わることで「世界には多様な人々で溢れているんだ」という実体験をもとにした事実が、これからのぼくらを少しだけ前向きにしてくれるのかな、と思ったりしています。

ぼくらは人と急に仲良くなるタイプでもないので、まだそういう話をできる友達がいないというのも、まだ答えが見つかっていない理由のひとつです。

日本に帰るまでに、ゆっくり、自分なりの答えを探していきます。

残りの6ヶ月、そしてその後はどう過ごすか

予定通り、かつ焦らず慌てず、残り6ヶ月も地道に英語力を身に着けていきます。

アルバイトに関しては、永住も視野に入れていた頃は「海外のキャリアプラン」も意識していましたが、今となってはなんでも良くなったので、英語を使う機会としての仕事探しをしています。

学校が終わった後は、予定通りワーキングホリデーで1年滞在期間を延長する予定です。とはいえこの期間も、永住権を目指すわけではないので、やりたいことをやりたいようにできればいいなと考えています。

自分という人間がどんな人間で、どういう生き方をしないといけないのか、が早くもこの3ヶ月でおぼろげに見えてきたので、残りの期間はその答え合わせをしつつ、日本に帰ったら何がしたいかをゆっくりと考えたいです。

せっかく一度「ホリデーする」と決めた期間なので、キャリアに穴を開けるだとか、そういった心配は忘れて、精一杯ホリデーしたいと思います。

海外生活を考える人たちへ

まだ3ヶ月で決めつけるのは早いですが……ぼくらにとって海外生活は、絶対にして良かったことになったと思います。

なぜなら、新しい環境・これまでと違う文化圏に身を置くことで、自分という人間の本質が浮き彫りになったからです。

多くの自分を取り巻く環境が変化することで、自分の中で「変わること」と「変わらないこと」が明確になり、それは自分自身を深く知ることに繋がりました。

それと同時に、日本という自分の国を好きになる、または自分が思っていたより好きだったと気づくこともできました。

新しい環境に身を置くだけなら、例えば東京から大阪に移住してもいいですし、都会から田舎にうつってもいいと思います。
でも、日本という国を離れて、他の国と比較して、そして海外の人から日本と日本人がどう見られているのかを感じられて、良いところも悪いところも客観視することができました。
その上であなたが日本をまだ好きでいられるか、それとも海外を魅力に感じ続けるかは、あなた次第ですが、日本にいたまま具体性なく憧れ続けるより、ずっと前向きでしょう。

日本を一時的にでも離れるという選択は、誰もが簡単にできるわけではないというのは分かります。

でももしあなたが、少しでもその気持ちがあって、そしてそれができるだけの手札を持っているなら、ぼく個人とし

てはそれを全力でおすすめします。

この記事が、迷っている人の背中を押すキッカケになったら(またはその逆でもいいですが)幸いです。

 

あ、でもぼくはまだ帰国した後の生活を体験してないので、その後のことは何も言えません。

帰国したときにお金があるのかとか、帰国直後の住む場所はどうするのかとか、仕事はどのくらいで見つかるのかとか、こっちだって心配なことまみれだし教えてほしいくらいっすわ(唐突な逆ギレ)